時間外労働等改善助成金（時間外労働上限設定コース）とはどんな助成金？
時間外労働等改善助成金（時間外労働上限設定コース）とは、時間外労働の削減を目的に、時間外労働ができる時間の上限設定を行うために外部専門家のコンサルティングや労務管理機器等の導入を行い、改善の成果を上げた場合に支給される助成金です。
こんな会社におすすめです。
- 時間外労働の時間が月45時間以上になっている会社
- 時間外労働の短縮に取り組んでいる会社
助成金額はいくら？
（１）助成金額
かかった経費×3/4
ただし、従業員30人未満の会社で設備・機械の導入に30万以上かかっている場合は
かかった経費×4/5
（２）上限額
| 改善前 | ||||
| 現行の労使協定 | 時間外労働が月80時間超えまたは年720時間を超えている | 時間外労働が月60時間を超えているまたは年360時間を超えている | 時間外労働が月45時間を超えているまたは年360時間を超えている | |
| 現状の時間外労働時間 | 月80時間を超える時間外・休日勤務を複数月行っている | 月60時間を超える時間外勤務かつ時間外・休日勤務で80時間未満 または時間外労働と休日勤務を合計で月80時間を複数月行っている。 |
月45時間を超える時間外勤務かつ時間外・休日の勤務の合計が80時間以下 または時間外労働と休日勤務を合計で月80時間を複数月行っている。 |
|
| 改善後 | 時間外労働が月45時間以下かつ年間360時間以下に設定 | 150万円 | 100万円 | 50万円 |
| 時間外労働が月45時間を超え月60時間以下 時間外労働と休日勤務の合計で月80時間以下かつ年720時間以下 |
100万円 | 50万円 | ー | |
| 時間外労働が月60時間を超え 時間外労働と休日労働の合計が月80時間以下かつ時間外労働が年720時間以下 |
50万円 | ー | ー | |
（３）上限額の加算
時間外労働の削減に加えて、休日日数の増加目標の設定もすることができ、それを実施した場合は、上限額が増加されます。
| 改善前 | |||||
| 4週当たり4日 | 4週あたり5日 | 4週あたり6日 | 4週あたり7日 | ||
| 改善後 | 4週あたり8日 | 100万円 | 75万円 | 50万円 | 25万円 |
| 4週あたり7日 | 75万円 | 50万円 | 25万円 | ー | |
| 4週あたり6日 | 50万円 | 25万円 | ー | ー | |
| 4週あたり5日 | 25万円 | ー | ー | ー | |
助成金をもらうための手順は？
1．時間外労働に関する規定の検討、設備を導入する場合は導入する設備の検討
↓
2．交付申請書の提出（H30.12.3まで）
↓
3．交付の決定
↓
4．機械の購入、36協定の変更・届出、就業規則の見直しなど
↓
5．4．にかかった費用の支払い
↓
6．支給申請
↓
7．助成金の入金
申請に必要な書類は？
（１）交付申請時
- 交付申請書
- 事業実施計画
- 平成28年度から現行までの36協定（時間外・休日労働に関する協定）
- 平成28年度と29年度の賃金台帳
- 就業規則・雇用契約書（週休2日制の導入を目標に設定する場合）
- 見積書
（２）支給申請時
- 支給申請書
- 他の補助金の申請書または交付決定通知書（国などから他の補助金を受けている場合）
- 事業実施結果報告書
- 参加者名簿、議事録、会議の写真など（当該制度の導入または設備の導入について話し合いが行われたことがわかる資料）
- 担当者の選任について周知したことがわかる資料（周知文書、メール、社内報、掲示した写真など）
- 事業実施計画の周知についてそのことがわかる資料（周知文書、メール、社内報、掲示した写真など）
- 銀行振込受領書、領収書、請求書など
- 事業を実施したことがわかる資料（設備機械の納品書、36協定など）
- 変更後の36協定、変更後の就業規則（週休2日制が目標になっている場合）
申請を委託する場合の費用
| 顧問契約がある場合 | 顧問契約がない場合 | |
| 36協定の見直し | 0円 | 30,000円 |
| 就業規則等の見直し（必要な場合） | 50,000円 | 100,000円 |
| 助成金の申請費用 | 助成金額×10% | 助成金額×20% |
＊就業規則を新規に作成する場合は別途ご連絡願います。